2024年9月30日、五代目三遊亭円楽の最後の弟子である三遊亭王楽さんの、七代目三遊亭円楽襲名の記者会見が開かれました。
襲名は2025年2月ですが、全国各地で襲名披露興行を開催していく予定です。
父である三遊亭好楽さんは息子の襲名に反対だったようですが、六代目・円楽の意向と六代目夫人からの申し出もあり大名跡を継承することとなったようです。
王楽さん本人のプレッシャーは計り知れないものでしょうが、自身の話芸に一層磨きをかけて素晴らしい七代目を目ざすことでしょうね
三遊亭王楽の経歴
三遊亭王楽さんの経歴です。
1977年11月
東京都荒川区で誕生
2000年3月
駒澤大学卒業
2001年5月
五代目三遊亭円楽に入門
27番目の弟子となる
2004年5月
二つ目に昇進
2008年
NHK新人演芸演芸大賞/落語部門大賞受賞
2009年10月
真打昇進
基本は古典落語中心の話芸を披露していますが、新作にも取り組む二世落語家です。
父である三遊亭好楽も同じ五代目・円楽の弟子であり、実の親子でありながら兄弟弟子でもあるという妙な関係にあります。
落語界のサラブレッドなんですね。
三遊亭王楽のプロフィール
三遊亭王楽さんのプロフィールです。
高座名 | 三遊亭王楽 |
読み | さんゆうていおうらく |
本名 | 家入一夫(いえいりかずお) |
生年月日 | 1977年(昭和52年)11月7日 |
出身校 | 駒澤大学文学部 |
受賞歴 | 2008年(平成20年) NHK新人演芸コンクール 落語部門大賞受賞 |
所属 | 五代目円楽一門会 |
三遊亭王楽さんが入門した時、師匠の五代目・円楽さんは68歳でした。
最後の弟子だった王楽さんは、怒られることも少なく稽古をいっぱいつけてもらったそうです。
10個の演目の稽古をつけてもらっていたとのこと。
その代わり兄弟子だった楽太郎さん(六代目・円楽)からは、いつも怒られていたそうで最も怖い存在だったようです。
三遊亭王楽と落語との出会い
三遊亭王楽さんは、小学校から高校まで落語は聴いたことがないほど縁がなかったとのこと。
大学生の頃まで、映画が好きで映画ばかり見ていたようです
ある時、映画好きで父親と同期の三遊亭圓橘さんに「映画評論家が来るので落語会に来ないか」と誘われたのが落語との出会いとなります。
映画には多くの人物が登場しストーリーが展開していきます。
ところが落語は一人の演者が多くの登場人物を演じ分けます。
王楽さんにとってはカルチャーショックだったようで、落語に目覚めてしまいます。
大学では落語研究会には在籍したことがありません。
大学卒業後、落語界に飛び込み五代目・円楽師匠のもとで修業に入りました。
三遊亭王楽の七代目・円楽襲名への覚悟
長寿テレビ番組「笑点」では、五代目と六代目ともに人気メンバーであったことは知られています。
七代目襲名に際し、大名跡でもあり本人はもちろん父・好楽ともども戸惑いはあったことでしょう。
円楽というビッグネームを忘れさせてはいけない、という想いもあり決心したのでしょうね。
たいへんな重圧になるでしょうが、六代目の遺言と遺族の意向を受けて襲名発表に至ったようです。端正は芸風は、新たな七代目・三遊亭円楽を作り上げてくれるでしょう。
落語ファンにとっては新たなスターの成長が楽しみです。